歯科貴金属のお話 #2 主な貴金属の含有量と特徴 

  • 合金の内容と含有比率は誰が決めている?

 

ご存知のとおり、

合金の成分内容と含有比率は 厚生労働省が決めています。

 

義歯もレジンなど 医療機器認証番号が 付けられ、

「商品の包装部分に記載しなければならない」という規定があります。

 

実は・・・

歯科合金については、今後の大きな課題となるのではないか?という

懸念が 他にもあるのですが・・・

 

 

これについては、ちょっと長くなりそう

なので

また改めて記事を投稿する予定です。

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに・・・・

歯科貴金属そのもの、義歯などは 「特定診療報酬算定医療機器」に

該当します。

 

厚生労働省の 「特定診療報酬算定医療機器の定義」等をここに引用しますので

ご参考までに。  ➡➡➡     ☆特定診療報酬算定医療機器について

 

 

今回は 主な歯科貴金属の含有量や特徴などについて お話を進めたいと思います。

 

 

 

  • 含有比率の変遷について

歯科診療が 保険制度になり、

厚生省は国民に負担なく、より良い歯科診療を受けられるようにするため、

金2% 含有の合金 を 承認しました。

 

しかし、変色か多く、

いい材料とは言えない状況だったため、

金の含有量は 20%に変えられました。

 

                              「GOLD 含有20% !!」

 

その後、

中東の原油波動のため金の価格か急に高騰したことを受けて、

(一時、6,500円 / g まで上がりました。)

歯科貴金属の金含有量も 20%から12%に下げなり現状に至ります。

 

直接的には、

アメリカか中東から仕入れる(原油の支払いを純金で決済する)と発表後に

金の価額か上がったことによる影響です。

 

 

 

ここだけのお話ですが・・・

「厚労省の負担割合は?」というと・・・

その当時は 保険点数で決まった金額だけしか保険請求出来なかったため、

先生方が 損をしていた時期もありました。

今は貴金属の価額変動により、

6ケ月に1度見直しをして差額か請求出来るようになっています。

 

 

  • 昔と今の  合金の 含有比率など 

 

1979年ころは金の含有量20%だったのが 

1年~1年半後に12%になり 現在に至ります。

 

  • 含有量の変化による影響  

 「12%のままで問題は起きてないの?」という声も聞かれます。

 

 20%だったら 12%と比較してどんな点が良いか、

という点について考えると

20%の場合は、人によって「酸化期間が変わり、変色か遅くなる。」

という利点があります。

 

含有率が12%になってから 30年以上 経過していますので、

その間に何か問題があれば厚生労働省で 改善されたと考えます。

従って、30年もの間、含有量の変更がないということは 

然したる問題は起きていないと考えられるので、

当面は 12%で 続行する野ではないでしょうか。

 

 

技工所を経営していた立場から見れば、

理想は 20%だと思っています。

 

理由としては、

技工士は 手で作るので 

金の含有量が多くなると合金はやややわらかくなり、

技工しやすくなる、という点が挙げられます。

 

「廉価パラジウム製造販売」で医師会から逮捕者?!

 

 

 

ちょうど・・・

上記の、 金2%から20%になった時期

(約38年前)でしたが、

某歯科材料商が、歯科医師会に対し、

次のようなことを提案した問題がありました。

                                                                           

「医師会が 廉価の保険金パラを医師会の会員に売れば、

会員も嬉しいし、

医師会も 会費以外の収入を得られます!!」

 

この提案を医師会で承認したのが間違いでした。

 

この業者は  

安い金パラ(金含有量0%)を製作し

なんと、包装もなく、ビニール袋に詰めただけのような状態で 

販売しました。

 

発覚のきっかけは、

患者様から保健所に対し

「歯の詰め物が すぐに黒くなった」と

苦情を申し入れたことから

厚生省が調査することになったと聞いています。

 

                               粗悪なパラで・・・(◎_◎;) 

 

問題の材料商の営業マンは かなり困った顔色で

販売済の金パラを回収するために 必死に医院を廻っていたと記憶しています。

 

当社は 金パラの買取もしているので、

問題の会社から 何度か買取依頼がありましたが、

勿論、金の含有量0%のパラでは 買い取りは出来ません。

 

当社の代表は お人好なところがあるので、

お世話になっている院長先生方からも ずい分ご心配頂き 

わざわざ 「買わないように」と ご連絡を頂くことも少なくありませんでした。

 

ちょっとした「事件」だったのね?  

と思われましたか?

 

いやいや! それで 収まるどころのお話では なかったようです。

 

歯科医師会の幹部など 逮捕者も出てライセンスも剥奪された

ということを 聞いています。

 

また この「金0%パラ」を製作した業者は「営業停止」

(もちろん無期限です。)

販売した業者は 罰金2億円が課せられたそうです。

 

歯科業界に関わらず、関連業者は 「玉石混交」です。

業者が こんな不埒な事件を二度と起こさないように、

また たとえ然るべき立場の方からの紹介があったとしても

絶対に巻き込まれないように くれぐれもご注意ください!!

 

なにか 事が起きた場合、

「うっかり!」とか

「知らなかった!」は

 絶対に通用しません。

 

 

 

 

とは言え・・・

何かとお付き合いやしがらみもあるのが世の常ですから

「あれ?」と思っても、

うっかり 業界の関係者にも 聞きにくいですよね。

 

わかります!!

 

というわけで・・・

 

 

今後は

よからぬ輩が現れた際は 

このサイトでも スグにお報せします!!

ですので、ぜひブックマークしておいてくださいね。

 

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さて、最後になりました。

 

ご存知の方も 多いかと思いますが

簡単な歯科貴金属の特徴をまとめてみました。

 

 

<<<歯科貴金属の分類や個々の特徴>>>

 

自費診療の金属

 

1.金   

18k、16kを使用 多く使うのは18kです。アクセサリで使う18kと成分

同じですが、アクセサリ用の金属は再生の金属を使いますが、医療用の

金属は新品のメタルで材料を作ります。

 

<特徴> 体に よく なじんで 一番トラブルが少ないです。

 

2.白金加金

硬さを調整するために金に白金を含有させます。

この時、白金は金の重量の10%を超えない量を含有させます。

白金の含有量か10%を超えると形にならないので製作不能になる

場合があります。

 

<特徴>金歯と同じ使用目的ですが、白金が含有しているため、

もう少し長持ちする利点があります。

これも体によくなじみ、トラブルは少ないです。

 

3.ポセレン

金属にセラミックを被せ焼き付けにするため、

見た目は自分の白い歯に見えるため、若い女性に人気があります。

金の含有量はさまざまで

金87%の含有の物から金0%のものまであります。

金の含有量が 0 のものとして、パラポセレン、チタンポセレンがあります。

 

<特徴>主として白い歯の制作の時に使う物です。

融点が高いのでセラミックを金属に被せ焼き付けにします。

メーカにより融点は1100度~1350度までありますが、

金属は高温で焼き付けしても 鋳造後の歯の形が変形しません。

 

4.ジルコニア

ジルコニアはジルコニウムの酸化物で、アクセサリ業界では

模造ダイヤとして商品化して売られています。

 

歯科診療としては一番自然な歯を演出できる優れた歯科材料です。

 

<特徴>主として白い歯の制作の時に使う物です。

一番自然歯に近い歯を製作することが出来ます。 

ジルコニアはインコトの形になって模型通りにカットし歯の形を作り、

その表面をセラミックを被せる二重構造です。

 

しかし、

ジルコニアの融点は2700度で、

セラミックは融点か1300度の差があるため、

金属に被せるのと違い 密着度が若干弱いので

口腔内でセラミックが割れる場合もあります。

 

5.14k金合金

厚生省で決めている保険診療で使う歯科用金属です。 

保険診療の材料では一番優れた材料とも言えますが、

補綴物にだけ使えます。

 

6.金パラ12%

厚生省で決めている保険診療で使う歯科用金属です。 

「包装は一つ30g入り金の含有量は12%以上」

決められています。

この材料は銅の含入量により硬さが若干違います。

 

7.レジン

レジンはほぼエポキシレジンで、

市中に出回っているプラスチックと同じ物ですが、

違うのは医療材料として使えるよう毒性を減らし、

厚生省の認定を受けた歯科材料 という点です。

 

<特徴>プラスチックなので軽く、修理が簡単に出来る素材です。

板状になっていますのでカッターで切ったり、熱で溶かして形を整えます。

 

8.硬質レジン

硬質レジンはレジンと同じ材料ですが、

強度を強くするため、レジンの中に微細なセラミックを混ぜたものです。

 

<特徴>この材料はパウターまたは粘度で、

お口の中で直接虫歯で削った所に充填、成形できます。

重合用光照射器で光を当てると硬くなり、短時間での診療が可能な方法です。

自然な歯の色にはならない物で、

色を吸収しやすいので年数が経つにつれ、

変色しやすいです。

 

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いかがだったでしょうか。

 

貴金属含有量や特徴について等、

ご不明点や、日頃、疑問にお感じになっていること等があれば、

いつでもフォームからお問合せ下さいませ。