歯科貴金属の話

☆「何故、機械で分析しないでわかるの?」というご質問

 

歯科貴金属は 合金ですので、

そんな風に 不思議に思われる先生方が多くいらっしゃるのも

無理のないことだと思います。

 

 

一言で言って、「修行の成果」ということに尽きると思います。

 

35年の間、来る日も来る日も 毎日 何時間も 

撤去冠を見て、触って 分類をして・・・

そんな 毎日の繰り返しの中で 少しずつ覚え、 身に付けてきました。

 

お蔭様で 今では 

稀に特殊なものが混じっている場合を除いて ほぼ 間違えることはありません!!

 

          

 

でも きっと、先生方が不思議に思われているのは、

「合金」なのに 何故わかるのか、という もう少し具体的なことですよね。

ですので、今回は、その点について少しお話ししていこうと思います。

 

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☆機械を使わない「分析」の3つのポイント

 

ポイント1.貴金属そのものの 「見分け」が第一段階です。

 

歯科貴金属合金の 貴金属構成と 各貴金属の比率は

ご存知のように 国が決めています。

ですから、眼で見て貴金属の種類を見分けることが出来れば 

それぞれの貴金属の含有率の知識を基に 含有量を計算するだけ、

ということになります。

 

撤去冠を1個1個手に取り細かく見て、次のようなポイントで見極めています。

・形状

・金属の光沢および色

・レジン部分

・手に取った時の重量

主に、以上のような点に注意して「 微妙な違い 」を確認し、貴金属を特定します。

 

今では この方法で 歯科貴金属の査定が出来るのは、

国内において 当社しかいないのでは? 

本来は「社外秘」です。

と 言うと、少し大げさですね・・・(笑)

 

ですが、日頃お忙しくてゆっくりお話も出来ない先生方から

最も不思議に思われていることであり、頻繁に質問を頂くことなので、

このサイト上で 公開すれば お時間のある時にゆっくり読んで頂ける、と思い、

お話することにしました。

 

何人かの 既存のお取引先の院長先生方から

「サイトで公開なんかしても大丈夫? 他社の眼に触れる可能性があるのでは?」と 

ご心配も頂きましたが、

 

大丈夫です!!(笑)

この方法が 誰の眼に触れたとしても、

一朝一夕に真似ることはできませんので・・・

 

 

 

何故なら

当社の取引先企業様に所属する貴金属の専門家の先生でも 

「とても肉眼では見分けられない」と仰います。

他にいくつもの 要素が複雑に絡み合っているからです。

 

修行を年々重ねていきますと自然に身に付きますが、

私の場合も 完璧に見極められるようになったのは

およそ15年目くらいからでしょうか。

 

さあ、その

貴金属の専門家にも「見極めることは難しい」と言わしめる要素とは

どんな 要素なのかというのが、2つ目のポイントになります。

 

ポイント2.歯科貴金属には 「地方による違い」がある。

 

歯科貴金属には、「地方による違い」もあることを ご存知でしたか? 

 

一つの例としてお話すると

東京の撤去冠と北海道から出る撤去冠は「微妙に」かつ「明らかに」違います。

 

現物をお見せしながらであれば、解りやすいかもしれませんが

なかなかそういう機会も ないので 言葉でざっくり言ってしまうと、

「形状」は同じですが、「光沢」と「金属色」に 微妙に違いがあるのです。

 

私の場合は、

九州と沖縄を除く、各都道府県・市で 多くの先生方に支援して頂きましたので、

全国各地の撤去冠を触って 買取をしてきた経験から

もはや「微妙な違い」ではなく、「明確に見分けがつく」ようになりました。

 

ポイント3.歯科貴金属には 「〇〇による違い」も ある。

 

このポイント3については、

ここだけのお話ですが、

ちょっと 疑問を感じられる先生方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

それは・・・

 

件数としては 多くはありませんでしたが、

ある時期、硬質レジンが 保険の扱いになって間もない時期でしたが

 

どこの技工所かは 不明ですが、

この硬質レジンをポセレンに似た作り方をする技工所 があり

さすがに 私も 何度か勘違いしたことかありました。

 

通常の見分け方としては

金属に被せる 白い部分の光沢及び被せ形を見ますが、

工法が非常によく似ているため、 「硬質レジン」か 疑わしい場合は 

念のため、歯の部分を割るときの音と中の金属を見て 判別します。

 

他にもいくつもの特殊なケースがありますが、

今は、そういう特殊なケースの「見分け方」も

一つ一つ研究を重ねて完璧になりました。

 

一言でご説明できるほど単純ではありませんが、

熟練の上に 知識と五感を総動員し、 

十二分に注意深く判定していますので どうぞ安心してお任せください。

 

さらに次のポイントについて お話を進めましょう。それは・・・

 

ポイント3.歯科貴金属には 「含有比率の違い」も ある。

 

先生方も 覚えていらっしゃるかと思いますが、

過去に、

厚生労働省によって 歯科貴金属の合金の割合が変更されたことがありますね。

 

社会情勢を受けて、また 歯科治療のさらなる向上を意図してのものですが、

合金の構成はほぼそのままに、「金」の含有比率が 大きく変わりました。

 

「金」の含有量によっては加工のしやすさが変わるので、

 先生方は  その違いによって 

「あれ?」と気付かれることもあるかもしれませんね。

 

ポイント4.歯科貴金属には 

    「熱や酸素に対する反応の違い」や

    「空気による変質のし方 の違い」もある。

 

貴金属は高熱に当てると、その回数に比例して 脆くなります。

脆くなる分、軽くなり、割れやすくなります。

ゆっくりではあるのですが、大気中で酸化するのはパラジウムです。

 

歯科用パラジウムは金、パラジウム、銀などの合金のため、

なかなか酸化に気付きにくいですが、

金の含有率が低い合金は 鋳造後1週間位 で黒く変色します。

 

 

 

 

 

☆「先生方がご自身で貴金属を見分ける場合のポイントは?」

  という ご質問 を頂くことがあります。

 

 ここまでお話ししたように、

 貴金属を見分けるためには 様々な要素が絡み合っていますので、

 一つ言えるとしたら

 「歯の白い部分を割って、中の金属の状態や 歯との接合部分を見る方法」

 しかないと思います。

 それでも含入量までは見分け出来ないと思います。

 

さて、 最後に なりますが、

これもとてもよくご質問のあることについて お話ししますね。

 

 

☆「高峰貴金属は 何故、機械を使わずに査定しているのか?」

 

機械で分析をした場合、

薬品 との 反応で燃えてなくなる部分があることをご存知でしょうか。 

 

多くの 業者の 機械による分析の場合、

王水 (塩酸と硝酸の混合物) に浸け溶かす➡それぞれの金属の性質ごとに分けて抽出

という方法が主流です。

 

問題は、順番に貴金属ごとに取り出すために

「その工程を繰り返す」ということです。

また、各貴金属の性質によって分け出すための所要時間もそれぞれ違いますが、

その時間を間違えると 王水との 化学反応によって 貴金属は燃えてしまいます。

 

1軒ごとに分析をした場合 相応に 「薬品、手間」は 掛かります。

それでも「機械による分析」をしなければ 買い取り価格も確定出来ないため、

手数料や 薬液代の負担も 請求されることになります。

従って 先生方に支払われる金額はかなりの割り合で減少します。

 

それに比べて、薬品に入れる前に「分類」し、「精算」しますと

薬品による貴金属の目減りや 

分析手数料等による利益の損失を止めることか出来ますので、

結果的に 先生方のお手元に残る金額は多くなります。

 

当社は、 歯科貴金属の売却益を 

少しでも多く院長先生方にお返しし、

「歯科業界の中で 有効活用されるべきもの」であると考えています。

 

日本は、歯科貴金属の原料入手を輸入に頼らざるを得ません。

そして、昔に比べて 肝心の輸入量そのものが減っているのです。

 

回収した歯科貴金属を 他業界の貴金属と同等に扱ってよいはずもありません。

 

そもそも、リサイクルするにしても、

古いものに新しい貴金属を足して再生するわけですから

回収した撤去冠を 他業界の「商品」に作り替えて 歯科界外に流出させてしまっては

国内における「歯科貴金属」としてのリサイクル量が 

圧倒的に減少していってしまいます。

 

まして、不足しがちな 国内リサイクル貴金属の代わりに

粗悪な外国産の貴金属がの 国内流通が激増し

それらが 次々と患者さんのお口に入っているとしたら どうでしょうか。

 

そして、患者さん達が

今まさに 自分の口に入ろうとしている「貴金属」が

外国産のモノであることを 知ったら ・・・?

 

歯科材料の質の低下は 近い将来 日本国民の健康被害を 及ぼすことになるかもしれません。

僭越ではありますが、

貴金属を 少しでも 高く買い取らせて頂くのは、

歯科業界内で 質の良い「資源の循環」を守るための一翼を担うことになれば、という

当社の強い願いを込めています。 

 

また、

日本国民の健康を担って 日々 奮闘していらっしゃる院長先生やスタッフの皆様方に

時として、臨時ボーナスとして お使いいただいたり

福利厚生費に充てられても 良いと思います。

定期検診を受信される患者さん達に 「歯ブラシを1本プレゼント!」

そのための資金等に充当して頂けたら本当に嬉しく思います。

 

そんな風に  日本の歯科業界の お役に立ちたいという思いでおりますので、

当社も 先生方と共に歩むという 気持ちで 更なる精進をしてまいります。

 

最後までお読み頂き有難うございました。

 

PS.

次回は、「貴金属のお話 第二弾!」の予定です。

楽しみにしていてくださいね。